一年後の世界

高校時代付き合いのあったひとが自殺した。その知り合いに瓜二つの、その弟のピアノを、汚れた人工の波打ち際に聴きにゆく。コンクリートに仕切られた人工の海には不格好なヒトデしかいない。その一匹をわたしは捕まえて、nに見せびらかした。ほら。あんたこ…

初夢地獄篇

わたしは女子高生で、かつてそうだったように、短いプリーツスカートを履いていた。 tさんはわたしをかつてのように「女子高生」とか「JK」とか馬鹿にしたように呼び、二人して手をつなぎ、下北沢の街を下っていった。 こんな気分だったな、とわたしは思う。…

知人をテレビ番組の中に見る。大橋のぞみと俳句をつくってプリンを食べている。ずっと昔に会わなくなってしまったひとだ。 テレビは探偵モノになっている。見覚えのあるビロードの緑色のジャケットを着て、自分の知る姿より、ずっと痩せてかっこよくみえる。…

お前はTOKIOだろう

人工の浜辺には波が打ち寄せていて、私はSMAPのメンバーといる。 波をこちらまで呼ぼう、と浜に水を引くと、海は思うより陸へのしあがり、波が強くなって人がさらわれそうになる。 強い肉厚の波なので、浮力があって、ボードがなくとも波乗りに似たことがで…

やらしくない夢

男の子になって、女の子を抱いた。張り出た乳房は柔らかかった。 自分は懸命にやった。やったが、気が付くと女の冷ややかな視線、萎えているのだった。

七夕の前夜なんだから友達と会えたって良いだろうに

Sから連絡が来る夢を見た。 何度電話がかかってきても、どうしてもそれをとることができない。近くにいるようなのに、どうしても会うことができない。 だけれど近くにはいるはずだから、もう会える、なにより生きているのだから、わたしは彼に会える。そう思…

『マジ、自主休校して一日爆睡してたわwww』の話

木曜日、授業を諦めてべっとりと昼まで眠った。眠っては起き、起きては眠った。眠りつづけるうち布団は汗で湿っぽくなり、体温が籠ってサウナのようになり、体が熱かった。シーツと体が癒着するかと思われた。果たしてしなかったけれど。 ちょうど2限が行わ…

花から生えていた

目を開けると殺風景な地面にひとつ花が咲いてあって、頼りなげな茎がしなってそれを危うく差し出していた。 首をひねろうとすると頭のてっぺんに突っ張る感触がある。 わたしは、自分が気根だったことを思い出した。 「地上部は枯れる。」そういう言葉が頭に…

0411/奪われるのを待っている

夢の中で、その男のひとは新興宗教の神様のようだった。 地下に広がる大きなライブハウスの天井に吊るされた妙なかたちのオブジェの上で、そのひとは嬉しそうに人殺しを計画した。観光バスをライブハウスの内側から発車させて、表で演奏しているバンドを牽き…

ひかるあかいさかな

渓谷に流れる海の水を覗き込むツアーをしている。水は透き通っていてガラスを通してみているように魚たちの泳いでいるのがよく見える。色が川のそれとは違う色をしているので淡水ではないのだとわかった。 深いところにはサンショウウオのような生き物の影が…

感触

変わった男の子の背中にしなだれかかって、バイクの後ろに乗っていた。シャツの裾から手を入れてまさぐると、彼はごく痩せていて、背骨の硬い凹凸が若くて新鮮だ。女のからだと違って、男のそれは本来硬い。 背骨の節をひとつひとつ触指の先で撫ぜ、強い毛を…

ダンパ

ダンパ、という毛あしの長いパンダの模様の四足歩行の哺乳類がいて、その垂れた長い耳を引っ張って連れ歩く。

松井と出会う。 わたしは松井を松井と知らずに話しかけて、松井が去り際に、「あ!松井だ!」と気がつく。 松井は気まずそうだった。

初夢

tさんと、道に落ちていた靴を拾って売ろうとする。 靴の片方は水溜まりに、もう片方は「マリーナ」に落ちていて、その水は緑に濁っていてきれいでない。この「マリーナ」は、海辺ではないけれど、海の水を池のように囲ってつくってあって中央に島がある。い…

水色の学ランを着た男の子たちが、新宿や渋谷といった繁華街で幅をきかせている。自分の学校でもちらほらと見かけるので、どうやらうちの生徒らしい。 小学生のころ仲のよかった女の子の弟のnがその組織の構成員になっていて、わたしは乱暴で力の強い彼に、…

夢の二

中国へゆく。 日本語がすごく通じる。 USBメモリを中国価格で売っている店で、強盗に人質にとられながら、すごくおいしい担々麺を食べる。 汁まで飲み尽くした。

大長編アクションもの

この間みた夢の中のセリフ

「たすけて!しだわなく!のんしゃらんと、さしあたり生きるにあたってシャツを着ていたい!」 こういうメモだけ残っていて意味がわからない。 一時期よく夢の内容を書きつけたりしていたけれどさいきんは言語化できない夢が多い。

サザエさん一家の一員になって、祭りの日、亀に桜の葉を食べさせる。 亀は、重たそうな陸ガメの癖に、喜んで、跳び跳ねてわたしにじゃれついてきた。 重たかった。

妊娠している。お腹はスイカくらいの大きさに、なだらかに膨らんでいる。その程度なので、まだ学校の人たちには気が付かれていない。 おなかがいたくなったので学校を休んだ。欠課が六つつくのは痛いが、うまくすれば妊娠を知られないうちに出産することがで…

通っている学校の文化祭に、親しくしているバンドが演奏しに来る。わたしとすこしばかりのひとで、最前列で踊る。 わたしを入れて、三人の女の子でプールにいる。オリジナリティを出すために、野菜を浮き輪にくくりつけて泳ごうという話になる。わたしはゴー…

予備校で、受験に必要がないのに、音楽の個別授業を受ける。 講師はGacktで、今度無力無善寺でライブをやるからきてね、とフライヤーを渡される。

夢の二

叔母の家が川べりにある。 (川は小学校の近くにあった川に似ていた。) 洗濯機が外に据え付けてあり、叔母と談笑しながら開けてみると、女の長く大量の髪の毛があり、そのなかに白いちいさな手指が覗いている。死体だった。 わたしは一瞬の隙をついて、叔母が…

夢の一

自分の通っている高校が、忍者養成高校になっている。 大学進学の際には、こうした学校へいたことを申告しなければな、と考えている。 ゲームセンターでチョコレートをたくさんとって、わけあって食べながらrと坂を下ってゆく。 rは親にブランキージェットシ…

夢日記

4/15・朝 前半は忘れてしまった。 まるで新築の家の中のような廊下を歩いている。けれどそこが屋外だとわたしは知っている。(屋根はあって、出入口に扉はなく、つまりアーケードか通路のようなものだ。)床は明るい色のフローリングで、壁は真っ白だった。人…

昨日の朝みた夢の中で抱きすがった体の、背中の、感触というのが目が覚めてからも残っていて、起きてからしばらく、ひとりでどきどきしていた。初めて手を繋いだ日の夜のような気持ちになった。 今夜、あの夢の続きが見られますように、と念じてみる。夢は、…

朝っぱらから苛々する、昨日の匂いはもうかすかにしか残っていない。 原宿ラフォーレのバーゲンに行くのをやめにしたので、二度寝をしたら、いやな夢を立て続けにふたつ見た。内容はぼんやりとしかおぼえていなくて、ひとつめは海沿いの町の夢、ふたつめはケ…