お前はTOKIOだろう

人工の浜辺には波が打ち寄せていて、私はSMAPのメンバーといる。
波をこちらまで呼ぼう、と浜に水を引くと、海は思うより陸へのしあがり、波が強くなって人がさらわれそうになる。
強い肉厚の波なので、浮力があって、ボードがなくとも波乗りに似たことができる。
潮に乗って鮮やかな赤や黄色の触角をした、水色や濃紺のウミウシがいくつも体をふにゃふにゃさせながら流れてきては戻ってゆく。波乗りする私の体にふわふわ触れるが、流れが早くつかまえられない。
あまりにも波がすごいので、SMAPたちはスコップで再び浜に砂をひいて海の勢いをおさめようとしている。
浜の波打ち際は陸と海で砂の色が違っていて、「きちんとグラデーションになるようここに中間色を撒くんですよ」と木村拓哉が長瀬に指示していた。
やがて雨が降りだしたが、この様子を撮影しているカメラ小僧たちは一眼レフが濡れるのを厭うことなくこの様子を撮っていた。