2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

自意識

生活している自分の姿をかえりみると馬鹿馬鹿しくて文章なんて書けなくなる。今年の頭までの日記を読み返すと自意識過剰すぎて白々しいような気分になる。わたしみたいな女もこうして生活に呑まれていって、諦めて力抜いて幸福に元気に毎日生きてゆけるよう…

あの日の気分と心の揺らめき

吊り広告の文庫新刊の中に「澪つくし」という題の小説があった。働いている先の小さな古書店でもやや在庫過剰気味の、あ行から始まる名前の作家の作だった。 「澪つくし」とは、確かお醤油の名前だ。お醤油の名前を、小説の題にするのはとても変だ。 そのひ…

高円寺の駅から練馬駅へ向かうバスが出ていた。出ているのを、見た。遠くから見た。 男の人の手は、わたしのそれよりやわらかい皮膚をしていた。 今年の春もまだ寒いころに行った公園で、11月だというのにアイスを食べて 「ひかりのかんじがえいがみたい」と…

十代の悪魔

ひとがたくさんはいるそのライブハウスは、普段みにゆくようなところより高いステージがあって、わたしはフロアから自然とそれを見上げるかたちとなった。わたしのあげた上等のジャケットを着て、さいきん売れているバンドのひとたちと、そのひとはステージ…