花から生えていた

目を開けると殺風景な地面にひとつ花が咲いてあって、頼りなげな茎がしなってそれを危うく差し出していた。
首をひねろうとすると頭のてっぺんに突っ張る感触がある。
わたしは、自分が気根だったことを思い出した。
「地上部は枯れる。」そういう言葉が頭に閃いてわたしはたちまち植物に還った。