知人をテレビ番組の中に見る。大橋のぞみと俳句をつくってプリンを食べている。ずっと昔に会わなくなってしまったひとだ。
テレビは探偵モノになっている。見覚えのあるビロードの緑色のジャケットを着て、自分の知る姿より、ずっと痩せてかっこよくみえる。こちらを見ていると思う。遠いところまできてしまったものだ、と思いながら、テレビを消す。