日常に根差す

fにもらったBest world music100がとても良くていろいろとはかどる。生活にのっとった音楽がやはり好きだな。
化粧をしていない顔としている顔との間に大きい隔たりがあって自分を同じ人間だと認識できないので自分の顔がわからない。証明写真のうまくとれたのを目につくところに貼り付けていつも確認し確認し洋服を選んだりしている。化粧をしている方がわたしの顔。わたしの化粧は下手だ。
髪が伸びて無理矢理にひっからげるようにすれば結べるようになった。髪を結んでみて自分の右の耳の縁にほくろのあることに気がついた。軟骨にピアスを開けようか悩んでいたけれど、こう、いい具合にほくろがあるなら必要ないね。自分で坊主頭にした春から、染めることもなにもしないできれいに伸ばしてきた髪だけれど近いうちまた短く切ってしまって色を入れるかパーマをかけるかする。だれのために伸ばした髪でもない。髪がね。伸びているとね。世界が塞がっているように思ってしまうよ。前方向に生えているから顔にかぶさってきてしまって。


何もかも忘れてしまうのは普通のことだけれどこうして何もかも書いてひとに見せているから残ってゆくものがない、大部分を忘れてしまっても生活のせわしなさにたえてなお残るわだかまりも思考もない。そのわずかに残ってゆくものがなんなのか自分が何に固執しているのかがみえてこないと自分がわからない。顔の写真を何度もみる。

でもわたしは何が欲しいのかだけは見失っていないつもりだ 探り探りゆく感覚の先も。