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あと二日かそこらで長いこと付き合いのある友人と同じ教室にいたりすることも最後になるけど最後に何かするよりもこれまでの特別な思い出のない抽象的な学生生活が、わたしや彼女の中で思い出されればいいなと思う、だいたい忘れてしまうだろうけど。カイロにマジックで顔書いて遊んだりわたしの好きだった先輩の名前を蛍光ペンで提出するプリントに書いたり、忘れてくれないと良いな。振り返ったときの標識としての行為よりも、レベル上げのための経験値稼ぎよりも、何らの意図もない生活のにおいを忘れたくないな。
大きい歩幅でずんずん歩いてどこかへ行ってしまいたくなるけど、頭がしっかり胴体にくっついているからわたしはわたしから移動できなくてずんずん歩いても気休めにしかならない。