陳列

ひとつの苦しみもなく目が覚める。
けれども日中、気を失うようにして授業を眠ってしまう。しなやかな手足の女の子たちなら、すこし臭うような口元のゆるみさえ可愛らしいだろうが、だらしなく眠る女の姿は汚いだろう。机に倒れ伏している自分の姿を想像してはうんざりする。
時間を飲み込んでいると自分の中になにか膨大な餌を必要とする汚い生き物を飼っているような気持ちになる。
そういう時代もあったねと、いつか言うのだろうああしんどい。
感覚をとらえて抽象的に言うのも簡単だけれど、そういう言葉より、今は馬鹿正直に残してゆくつもり、これらすべてきっと標識になるはずだから。
わたしには向かない。