ボリス・ヴィアンの憤り

頬紅を塗りたくって外出して、コクヨの20枚で100円とかのお高い原稿用紙を買う。ついでに町田康の本で西岡兄妹が装丁になっているものを買う。あまり合っているとは思わなかったけれど。105円。半年働いていた古書店で、いまだ働いている顔見知りの方々から「いつ戻るの?」などと聞かれてあいまいに濁してきた。もう本捨てたくないもの。事情の知れ渡ったところへまた戻ってゆく気力などないもの。愛想笑いと近況報告が必要なければ便利な場所にあるあの店に買い物にもゆきたければ働いて賃金を得たいとも思うけれど。
最初の方は頑張っていたものの、二か月の休みのうち殆どを自堕落に寝て過ごして元からついていない筋肉が落ちたようで体重が落ちた。顔つきは丸くなったというのに。去年の私は毎日その古書店に通ってよく働いた。働いてそのお金で革の財布を買った。涙ぐましいな。高校生の冴えない女の子の持つヴィヴィアン・ウェストウッド
女の子たちの三点リーダ。スペース。改行。ひらがな。それらを愛したい。