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Y012008-09-01

恋人と会う。わたしがずいぶんひどいことを繰り返して言ったので恋人は一生懸命痩せて、すこし昔の面影を取り戻していた。
連日雨だったにも関わらず、てるてる坊主をつくってぶら下げておいたおかげか、午前中は奇跡的によく晴れて家の近くのグラウンドで少年たちが野球の練習をしていた。日曜日など、ゆっくり眠っていると、グラウンドから聞こえてくるふぞろいなバットの音を雨粒の音に勘違いすることがある。のどかだと思う。晴れた道で、自分たちの気配にとかげたちが素早い動きで逃げてゆくのを二人で見た。遠くに怪しげな雲はみえたものの死にかけの夏がしぶとい粘り気でかえってきたような陽気だった。去ってしまうとわかっていればあたまをなでてやりたくなるような、小さくなってしまった夏の陽気。
そういえばこのひとと付き合うきっかけとなった日も雨の続いたあとの晴天で、わたしは前日にやはりてるてる坊主をつくってぶら下げておいたのだった。浮かれ上がって。
怪しげな雲は恋人と別れるころにやってきて、道が川のようになるくらい雨が降った。
雨のときとかげはどうしているんだろうね。というような話を、川のようになった道をすこしはしゃいで歩きながら話した。夜、久々に絵を描きたくなって、そのときの様子を元に下手な絵で話をかいた。
エドはるみにはけっこう好感を持っている。