習作 とでも言っておきます

まよなかてきとうにかいたはなし
重さと湿り気を持つ影が足元に横たわっていて、足先でそっと踏んでみる。
影はあたたかく屈伏しているようだった。
徹底的に屈伏することは快感であるのだろうかと考えたことがあるがどうやら影は徹底的に屈伏しているようでその重い頭を軽く蹴り飛ばし体重をかけて踏んでもそのままにされている。
わたしはやがて影を抱きしめてやる。
影は心地よく重たく、それは死んでいるものの重さだった。
わたしは影を受けていればいい。
影はわたしにやさしい。