Wコウジ

昼間出かけようとすると、すっかり光線の質が春のそれで、青いオオイヌノフグリがびっしりと畑に咲いていた。


日中、高円寺や西荻窪をうろついた。
西荻窪の公園に行くと、いつもブランコを漕ぐ。ブランコは脳味噌が揺れるような気がして気持ちがいい。ベンチになぜか血痕がついていてすこしこわかった。
ニヒル牛2へ行ったら、今年も沈丁花がきちんと咲いて、匂っているのを確認できた。
西荻窪の夕方を、いつかもらったホルガのカメラで撮りたい。
滝本晃司さんのライブへいったら、石川浩司さんがお客としていらっしゃっていて、アンコールの際に、滅多に見ないだろう組み合わせの二人の「ハダシの足音」が聴けてとても嬉しかった。
今日は前回よりは滝本さんから遠いところへ座っていて、そのせいなのか、音響の調整の仕方などが前回と違ったのか、滝本さんの声や楽器の音の、マイクを通していないものが、かえってよく聴こえるように思って、それが良かった。スピーカーが遠かったのかもしれない。
そういえば、以前にも西荻窪ビストロサンジャックでの滝本さんのライブでお会いした、ニヒル牛の店番をなさっているおねえさんとの邂逅もあった。
わたしはお金がないのとバスの終わる時間のために買わずに帰ったのだけど、新しいアルバム「水槽の中に象」がちょうどプレスされてきたということで、一足先にライブ会場で販売していた。fはサインをもらって3枚買った、と言っていた。ライブ会場には、fのおともだちが数人いて、わたしはそれがうらやましかった。
髪の毛をとても短く、男の子のようにしたので、風が首から体温を奪ってゆくのがよくわかるようになった。それでも春の夜らしくあたたかかった。土曜、日曜の中央線の、閉鎖された快速のホームが人影なくひっそりとしずまりかえっているのがとてもいい。とくに、夜に普通列車のホームで蛍光灯が煌々とついているときに、暗闇に沈みこんでいる姿がいい。


のうにさんそがたりない!