「愛されてるのがただ奇跡」

弱ってしまって別れたひとにこちらから電話をかけておいてぶつんと切って電源も切ってしまった。
冷蔵庫に入っていた、いつふたを開けたのかわからないペットボトルの水を飲み込む。


わたしの心臓がどこかわたしの知らないところで動いている。そこはきっと浅い海の底の水の冷たいところだ。だからわたしはいつも息が苦しくてとても寂しいんだ。そうに違いない。