窓辺

ボン、ボンと遠くから音がするので気にしていると、二階で母親が何か言っているので二階へ上がった。花火が上がっているのだという。わたしの家は丘の上にあるために、たいていの花火大会は見ることができる。品川の花火大会も横浜の花火大会も、二階のベランダから見ることができる。
わたしはベランダに出てしばらく花火をみていたけれど、みはじめてすぐに終わってしまったようだった。それでも湿気を含んでなまあたたかい空気が夏らしくて良かったので、電話をしながら景色を見ていると、窓に向かってなにかが飛んできてバチンと大きな音で当たった。跳ね返って落ちたそれをみてみると、濃い緑色をしたきれいなカナブンだった。虫は、家の中で電気をつけていて明るいのでそれを目掛けて飛んできたのだった。それで窓をしげしげ眺めてみると、カマキリがいて、首のない一回り小さなカマキリの死体をかかえて食べていた、オスのカマキリの体は頭がないのにもがいていた。


友人の友人の多摩美の学生の方が、制服を着た女子●生の映像が数秒必要だと言うので、制服を着て電車に乗っているのだけれど、別に、周囲の女性に、制服を着てもらうのではいけなかったのかと、すこし不思議に思っている。リアリティがほしいのだろうか。