明日も試験? そんなことは知らないよって顔をして布団に潜り込んでいる危険な午後。
いやな思い出ばかりが頭によみがえってきて、ひとりの部屋で声をあげてしまう。失敗の思い出は、どれだけの時間が経てばわたしを苦しめなくなるのだろう。幼稚園生のころ、母親にいたずらするつもりで柱の影からとびだして、会社員風の男の人にきょとんとされた恥ずかしさは、中学生のころになってようやく忘れた。
わたしが眠っている間も、生ぬるい曇りの白い空の下、日曜の少年野球がやまない。
自分の気持ちの変わってしまうのが恨めしい。